2007年7月21日 (土)

からす

空の巣烏
お馬を駆らす
哀しい報せ
涙を枯らす

勤労の義務
金曜のジム
納税の義務
大勢のジム
教育の義務
今日行くの ジム

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2007年6月 2日 (土)

回送急行

地下鉄に乗っていると、車窓はコンクリートの壁と、コードがひたすら走るだけで。少しでも眠ってしまえば、途端にそこがどこであるかを見失う。
回送行きの電車に乗った。一向に止まろうとしない電車。疲れていたので窓に凭れてうたた寝したが、寝ても覚めても電車は走っている。いや、止まっているのかもしれない。目が回っているだけなのか。やがて明かりが消え、真っ暗になった車内。電車の呼吸が聞こえる。車内の収縮を感じる。

夢を見た。

。。君はどの時代に「回送」したいんだい?楽しかった時期かい?では五千円いただきます。楽しかった時期がいつ終わるか知ってるだろうから。辛かった時期に戻るのなら、五千円いただきます。いつ終わるか知ってるだろうから。
樋口一葉は私の母です。もうこれ以上、母親の顔が世間にばらまかれるのは嫌なんです。持ってないなら、無料でやってあげましょう。嫌なら、座席の横に付いてる、そのボタンを押しなさい。

「つぎ とまります」

目が覚めると。電車が止まっている。「回送です。降りてください。」
降りてはみたが、もう次の列車は来ないみたいだった。ここから脱出するためには、「特別急行」と言うものに乗らないと行けないのだが、特別なものはそうそう来るものではない。

じゃ、そういうことで。

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2007年5月30日 (水)

死にかけたマリモ

有楽町から日比谷への乗換えが難しい。離れているので、一度外に出なければならない。
方向音痴の私にはちょっとした試練なのだが、ある時、ネットで「有楽町 日比谷 乗換え」と検索すると、いるんですね、同じように迷った人と、それを親切に教える人。
日比谷口改札を出て、正面の横断歩道を渡り、道なりに、晴海通りにぶつかったら左、さすらば日比谷駅が、見事に現れた。
感激!

僕は地図がすごいと思った事がある。地図の通りに行けば、地図の通りに建物があるから。
当然なんだけど。

その郵便局員は、田中春男を探し求めて一ヵ月が過ぎようとしている。年賀状を送り届けようとして、たまたまその住所が間違っていただけで、そんな事はよくある事なのだが、その文面に「妊娠しました。あなたの子供です。連絡待ってます。」とあるものだから、なんとか届けなくてはと使命に駆られ、こうしてはるばるジンバブエまでやって来ている。
さっきから田中春男について聞き込みをしているのだが、こんな所にいる日本人はお前くらいだと誰もが言う。
それからまた一ヵ月が過ぎ、奇妙な噂を聞く。日本人がお前の事を探してたぞと。お前は田中春男なのかと。
また一か月が経ち、洗面所の鏡に写った私は、田中春男になっていた。彼女には私が元気である事を伝えたいが、書いた手紙を自分で配達するのも何だか気恥ずかしい。

じゃ、そういうことで。

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2007年5月10日 (木)

小説・カチ組

カチ組を批判したいなら、カチ組になってから言ったほーが良い。私はカチ組には興味がないので、テキトーに語る。

ジムで(最近の冒頭はこればっか!)、バイシクルを漕ぎながら、ある雑誌(名前忘れた)を読んでいた。某大卒エリートの週間スケジュールが載っていた。

平日は八時から二十二時まで仕事。
土曜は残った仕事を片付け。
日曜は友人と会食。

ハイハイハイ

アリとキリギリスという童話が茨城にはある。
キリギリ男爵がある日泣きながら帰宅する。婦人が問うと、「アリに何か言われたのだが、アリ語は分からない。でも何となく馬鹿にされてるのが分かって悔しい。」と。
婦人はなだめて、まああちらにもこちらにもいろいろあるのよと。その日はスマシ汁などを飲んで過ごしたのだとか。

これは、女子が教室からいなくなった日に、聞いたお話です。

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2007年5月 6日 (日)

では訂正

この前、『なにおえし都鳥』と紹介した、在原業平の歌は

・名にし負わばいざこと問わむ都鳥 わが思ふ人はありやなしやと

の間違いでしたね。

やっぱり間違えましたか。

伊勢物語の中に出てくる歌です。

最後の「ありやなしやと」と言う部分が、思い出すたびかっこいい。

わが思ふ人、この場合は妻ですけど、

ほんと、わが思ふ人は、どこで何をしているんでしょうね。

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著者:鳥羽 笙子,細村 誠
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2007年4月23日 (月)

小説・沙汰

たまに、いや、ほぼ毎日、つまりは「ほぼ日」、自分の事が分からなくなる時がある。
今私は、高田馬場のパン屋で一人、食事をしている。パン屋で800円は使い過ぎだ。しかしここは穴場だ。閑古鳥がないている。感動する要素がまるでない。
なんかフラフラしてる。自覚的浮遊病。ここにくるまでヤケに遠回りをした。理由は、どっちのジムに行こうか悩んだから。
正気ではない。

「ここで右に曲がるはずなんですけどね。」
『確かに、手帳には、20歩進んだら右折。』と書かれてますね。
「そうするとほら、50歩進んで右を向いたら我が家と。」
『確かに、そう書いてありますね。』
「だからここは私の家のはずなんです。」
『違いますよね。ここは私の家ですよね。』
「。。証拠は?」
『知りませんけど、警察呼んだら、確実に私の味方をしてくれるでしょうね。』
「困ったな。」
『もう一度メモを見返してみたらどうです?』
おかしなメモだった。1ページずつ逆上って行くと、同じ道に何度も出くわす。右折を4回、左折を4回、行って、戻る。最後のページ、つまり最初のページには、
何も書いていなかった。

『あなた、どこから来たんです?』
「それが分からないから聞いてるんじゃないんですか。」
ああ、ついに会話まで堂々巡りになってしまった。いつまでもこんな「危ない人」にずっと玄関に居られても困るので、目を盗んで、4回の右折の中にそっと「左折」を混ぜて追い返すことにした。

首相官邸立てこもり事件との関連性は、よく分からない。

これは、町屋のおじさんに聞いたお話です。

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2007年4月22日 (日)

小説・ハットすっと

法度 である。タブーとも。
この会社には、社員と派遣が付き合ってはいけない、と言う法度があるそうだ。付き合いと言うのは、お酒の付き合いだったり、体の付き合いだったり、色々あるでしょうけど。それって不思議ではない事だとも思う。それであんなに、女子社員がよそよそしいのか。。。ん、俺だけにかな。。

妻はあの国の出身である。そうプロフィールに書かれていた。あの国の女性は、人に顔をさらさない。それは夫にも、産みの親にさえもだ。出産の際は、わざわざ膣内に目出し帽を挿入し、赤子に被せてから産むという念の入れようだ。何故と聞かれても、そう言う法度なのだから仕方がない。一説によれば、あの国の皇族は字にも書けない不細工だからとも、人間ではないからだとも、言われているのだが。
妻と結婚して半年になるが、顔どころか、触れたこともない、つまり「いとなみ」もない。もともとネット婚なのと、顔を見せないと言う事は人と会う事もストレスになるそうで、同じ屋根の下、別々の部屋で、チャットで会話をし、過ごしている。
そうは言っても私とてオノコ。オノノイモコ。オノヨーコ。いとなみがしたい。愛の遣隋使である。そこで、これまで妻としたチャットをもとに、妻の部屋を割り出し、文字通りの『夜這い』をかける事にした。
夜中、自室を抜け、二階へ、シャワー室、天井の蓋を外し中へ、四つん這いで(おお!夜這ってるぞ!!)奥へ進み、右折、右折、左折、縄はしごを下ろし、上がる。鉄製のドアが現れた。覗き窓を窺う。パソコンに向かう妻の後ろ姿。感動的だった。
ドアを開いた。ガチャリ。妻が振り向いた。驚いた「目」をして、やがて嬉しそうな「目」をして、両手を広げて駆け寄って来た。男も両手を広げて迎える。妻は、男の手をすり抜けて、ドアの元へ。そして一度も振り替える事なく、部屋を出ていった。

『ヤット デラレル』

妻は確かにそう呟いていた。男は妻を追おうとしたが、ドアは内側から決して開くことはなかった。

男はあまりに急な出来事に、事態を飲み込めないでいたのだが、やがて、パソコンの前に腰を下ろし、取りあえずネットで『ドミノピザ』を注文したんだと。

これは、紙屋町の不動産屋さんに聞いたお話です。

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2007年4月21日 (土)

小説・今日もヒエラルヒー

サザエさんの歌にかけてみたが。
一流企業の上層部はどうなっているのか。ウチの社長はその辺をフラフラしてるけど、ここんちの社長はどこにいるんだろか。
ま、んなことには、これっぽっちも興味ないけどさ。
これっぽっちって、どれくらいかと言えば、雀の涙ほどです。雀の涙が見たくなって、毎朝雀に向かって罵倒しているのですが、
ただチュンチュンと鳴くばかり。

「なんでまた、社長に会いたいと。」
守衛は目線を正面に向けたまま答えた。
『ええ、どんな奴なのか見てやろうと。』
「。。見たいだけ?」
『取りあえずは。。』
「私は社員全員の顔を毎日見てますけど、どれが社長かまでは。。」
『大体でいいんです。中年で、ハゲで、恰幅良くて、いいスーツ来てて、綺麗な秘書を連れてて、遅く出社して来て、ゴルフ上手そうで、、』
「その条件でもまだ絞り切れませんよ。」
『息臭そうで、息子はグレてて、意外とケチで、』
「そういう主観的なのは分からないです。」
『、、蝶ネクタイしてて、』
「そんな人、一人もいないです。」
『じゃあどうすればいいんです?』
「そんなに本気じゃなかったじゃないですか。。」
『大体君は、目が合っても「おはようございます」しか言わないのがいけない。』
「決まりですから。」
『「おはようございます、社長!」と言ってみて、振り向かなかった奴が、社長だ。』
「それじゃキャバクラの呼び込みみたいじゃないですか。。」

相談の結果、二人でビルの入口に立ち、一番社長らしい人を社長と「認定」することにした。中年、ハゲ、小太り、ヅラ(これは高ポイント♪)、良い靴、脂性、いろんなオッサンを見たが、どれもパンチ力にかける。途方に暮れていたその時、シルクハットに葉巻を咥え、星条旗柄のスーツを来た男が現れた。

コイツダ!!

'バーレーターカー!'
実際にはその社長は、聞いた事のない異国の言葉を話したのだが、ニュアンスは伝わった。そう叫んだかと思うと、社長は空に舞い上がり、舞い上がったかと思えば光の粒になって、彼方に消えていった。後には静寂が残ったが、その静寂もすぐに喧騒に飲まれた。

『危ないところでした。』
「はぁ。。まぁ。。」
『実は私、宇宙警察だったのです。』
「はぁ?」
そう発した頃には、そいつの姿も既になく、自分が今まで何をしていたのか、自分がいつもの通り、いつもの守衛としての、いつもの作業をしていたのではないかと、そう思うくらい、日常過ぎる日常に戻っていたと言う。

これは、品川ビルヂングの守衛さんに聞いたお話です。

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2007年4月14日 (土)

国立新美術館

金曜は代休を使い、

国立新美術館に行った。

乃木坂にできたばかりのこの美術館は、

私が六本木ヒルズ内の森美術館に遊びに行く時に

建設中のこの建物をよく見かけたのだが、

いざできてみると、乃木坂の駅と直結していて、

コンコースからとても美しい。

『異邦人たちのパリ』展。

正直、観るものは何でもよかった。

(モネ展よりはこちら、と言う感じだったが。)

私の場合、美術館に行くと、

作品よりも、お客さんの方に目が行ってしまう。

とりわけ、女性に。

その日は、赤いハイヒールを履いた女性に

すっかり心を奪われていた。

赤いハイヒール

黒のコート

金髪

こういうところに、一人で現れる女は かっこいい。

作品を真剣に見つめる眼差し、

ふっくらとした唇を

ツートンカラーのマニキュアが支えている。

均整の取れた表情は、

ジャコメッティの比ではない。

そういう時、

ピカソの女だったり、

シャガールの男だったりが、

様々な表情で、

彼女や私を見つめているような気がしてくる。

語りかけてくるような。

『美しい女だ。』

『哀れな男がいる。』

映画『アメリ』のような世界。

不思議な幻想に包まれる。

彼女が去る。

土産売り場の喧騒で現実に引き戻される。

女ばかり見ているな、俺。

ジャコメッティも赤いヒールは作れまい

国立新美術館

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『小さいことばを歌う場所』を読んで

糸井重里著『小さいことばを歌う場所』

読んで最初に思った事は、

80年代に糸井さんが神様と呼ばれていた時代と比べて、

勢いで文を書く事をしなくなったと言う事。

当時の糸井さんの文章は、勢いで読むものを圧倒していた。

思った事はすべて書く、世の中の流れに乗りつつも、

でも自分はこうだもんね、とばかりに文章を展開し、

人々の流れを変えてしまうような力を持っていた。

今の文章は、ほぼ日でも書かれていたが、

人を諭すような文章を書いている。

説法でもするような感じで。

それだけ、糸井さんは大人になってしまった、

と言う事なのだろう。

80年代にナイフのような文章で、

文壇を広告を、他のものが刻めなくなるくらいに

刻んで刻んでしまっていたが、

今の糸井さんはそういうことをしなくなった。

たとえるなら、軟膏でも塗るような、

こころに留まる文章を書いている。

心に刻みつけるような、衝撃的な言葉もあれば、

心に住み着くような、穏やかな言葉もある。

糸井さんの言葉は後者になってきている。

最近、また糸井さんの本を引っ張り出してみた。

村上春樹との共著『夢で会いましょう』

夢で会いましょう Book 夢で会いましょう

著者:村上 春樹,糸井 重里
販売元:講談社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

自分にとっては、

奇跡のような言葉が並んでいる。

読むだけで、まだ自分の文章がここまで達していない事を

如実に感じさせられる。

ただ、いつまでも昔の本を読み続け、

喜んでいる場合ではないのか、

少し不安になったりする。

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2007年4月12日 (木)

小説・五十三階

ぷかりぷかぷか、男が煙草を吹かしている。窓の外では、山手線のようなものが右へ左へ蠢いているのが見える。
五十四階から女が降りてきた。
「あなた、何してるの?」
『何って、見ての通り。』
男は右手に煙草を預けて、両手を広げて見せる。
「仕事サボって一服してるって感じね。」
『そういうように見えましたか?』

『ところで君、上の階には何かありましたか?』
「猛犬が。」
『はぁ、猛犬が。。』
「七十四階で猛犬を飼っていて、六十四階までついて来て大変だったんです。」
『それは厄介だな。』男は髪の毛をポリポリと掻いた。
『まだいますかね?』
六十四階まで付いて来たと言う事は、下から行けば八十四階まで付いて来るだろう。
「、、片付けてなければ。」
『え?』
「撲殺したんです。」
六十四階に犬の死骸か。
「三日前に。」
腐敗も進んでいるだろう。
『よく倒せましたね。』
「しぶとかったですよ。七十階から殴り続けて、六十四階ですから。」
七十階まで血痕と腐臭が続くのか。。
『七十四階には何があるんです?』
「ソニー。」
ソニーはオフィスに番犬を飼ってるんだな。

「私、そろそろ行きます。」
『一緒に行きません?』
「上にですよね?上はもう、いいです。」
『君が一階降りれば、僕は一階上がるから、合計で二階分離れる事になる。』
「だから?」
『いやべつに。』
「いいんじゃないんですか?他人なんだし。」
『またしかに。でも他人だとしても、自分から離れて行く誰かがいると思うと寂しい。』
「それが他人ってものでは?」
『たしかに。』

女は階下に降りて行く。男はそれをただ眺め、頭をポリポリと掻いた。ポロリと、カタツムリが落ちて来た。

『下の階の事も、教えてあげれば良かった。』

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2007年4月 6日 (金)

二人の師匠

言葉の師匠・糸井重里
本日、糸井さんの本が届いた。『小さいことばを歌う場所』パラパラと見ると、装丁の美しさに魅かれる。1ページに収まる言葉を集めた本で、すぐに読み終わると思うが、短いと言う事はそれだけ言葉に力がないといけない。

心と体の師匠・ウズメさん
ウズメさんを見ていると、人はとてもかっこいいと言う事に気付かされる。人は色んな動きができる事も。人は美しいとも。

そんな私から生まれる言葉は、なんかきっと、いいと思う。

今日は会社が休みで、
糸井さんの本を持って、
ウズメさんのレッスンに向かう。
二人の師匠と過ごせる今日は素敵だ。

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2007年2月13日 (火)

通常ならざる目を持つ者

魅惑の仏像 四天王―奈良・東大寺 Book 魅惑の仏像 四天王―奈良・東大寺

著者:小川 光三
販売元:毎日新聞社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

以前私がかっこいいと言った広目天。

広目天とは梵語では「ビルバクシャ」といい、

訳すると『通常ならざる目を持つ者』と言う意味である。

。。というのはここに載っている知識です;

http://www.infonet.co.jp/ueyama/ip/episode/virupaksa.html

このすべてを見透かしているような眼差しが本当にかっこいい。

武器ではなく、筆と書を持っているのがまた良いんだよね。

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2007年2月12日 (月)

できやよいの情熱

たけしの誰でもピカソ と言う番組で見かけて以来、

できやよいという画家が気になっていたのだが、

なかなか近場で個展が開かれないのが残念である。

できやよいの作品は、どうしても草間弥生と比較されるが、

細かい点描、しかしその中には草間にはない華やかさがある。

ある記事があって、

http://dazed.excite.co.jp/dazed_people/deki_yayoi.dcg

この記事はかなりの名文だと思われる。

その中で、できの言葉、

「腰が抜けるほど感動するのは、やっぱ恋愛やね」

というのは、分かりやすくて清清しい。

私としても、恋愛で世界が開ける瞬間が感動的だったりする。

ふわふわしたひととき。

春の日差しにも似ている。

と言うことは、人は年に一度は必ず恋するって事だな。

いいことだね~。

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2007年1月29日 (月)

平均でいい

平均でいい
贅沢いわない
文句もいわない
食事は与えよ
話は聞いてくれ
通信簿は3でいい
内申書はオマケして
おかずは買わない
味見はさせて

平均でいい
六大学でなくていい
電通でなくていい
キャデラックでなくていい
黒沢明でなくていい
区民でいい

ただあひゃうひゃと過ごしたいだけなんだ

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2007年1月 7日 (日)

4mmの何か

ドレッサーに落ちた抜け毛だったり、ベッドの隙間に落ち込んだ爪だったりは、時を経てもそのままであるが、その4mmの何かは、明くる朝には5mmになっているのかもしれない。4mmの何かは、己が何なのかさえ分からないまま、ただし力強く、正確に鼓動を打つ。誰かが呼んでいる。いや、伝わって来る。

ママデスヨ

都合よく母と子が乗車して来る。「familiar」と書かれたバック。子は言葉にならない言葉で『モンブランダヨ』と発する。母はただ「ウンウン」と頷く。そういうやりとりは、4mmの頃からやっていたのだ。何だって分かる。

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2006年11月26日 (日)

iPod nazo

iPod nazo

コワルーリクエストにお答えして、これがiPodに付属してた謎の部品です。
見えてる穴は、アイポのケツに付いてる端子と同じサイズなんで、すっぽりはまるのだけど、この部品自体がどこにもはまるとこがない。
なんだろねこれ。

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2006年11月16日 (木)

元始、女性は太陽だった。

平塚らいてうの言葉です。
どうですか?
素敵な言葉ですよね。
胸が透くような、爽快と言うか。

ま、この前の毛皮族の演劇でも引用されてるのですが、しばらくは心に止まりそうな言葉です。

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2006年11月11日 (土)

徒歩の旅 ファイナル


Ts320074

街の神社。小学生はここに集まるか、
坂の上の駄菓子屋に集まる。
駄菓子屋の婆様と遭遇し、
まだ健在なんだなぁと思った。






Ts320077

バイパスの旅はここまで、
ここからは、市街地ゾーンに突入する。
既に日が落ちてきている。急がねば。
ここで偶然にも、実家の向かいに住んでる親父さんに遭遇し、
今回はお忍びの計画であったのだが、
帰る頃には家の親にばれていた。。






Ts320079

ここを右に行くと学校、

左に行くと、さっきの場所。








Ts320081

小学生の頃、進入しようとして怒られたモーテル。

車で老夫婦が出てきたぞ;ほんとに休憩してたのか。。









Ts320082

いよいよ最後の難関。鵯越(ま、林越えです。)

ここを小学生が歩いて帰るのです。
野犬も出たぜ。
キケンキケーン








Ts320083

こんな感じです。

僕の場合、小・中・高・予備・大 と、
何年ここを通ってきたんだ?、、







Ts320085

林を抜けると、そこには広大な景色が広がり、

工場があり、家がある。









ここがゴールです。
全8km 1時間40分の旅でした。
人間の脂肪燃焼は、20分以上歩くことで燃焼が始まりますが、
こりゃ歩きすぎ。
フラフラしてます。

以上、つたない文章と写真でしたが、
終わります。

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2006年11月 6日 (月)

徒歩の旅 第8回

徒歩の旅 第8回

牧歌的な奴をもう一枚。僕だけが知ってる秘密の場所から。ここから見る景色が何でか好きです。自然の強さを感じると言うのか。
人ん家も近いので、あまり長居はできませんが。

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徒歩の旅 第7回

徒歩の旅 第7回

ここで旅の中間。国道を終え、バイパスに入ります。排気ガスともおさらば。同級生がたくさん住んでいるデンジャラスゾーンでもあり。。

かなり牧歌的な景色が広がってます。
ここまでで50分くらい。青山から赤坂を越え、国会議事堂まで歩いた感じです。

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徒歩の旅 第6回

徒歩の旅 第6回

小三の時の写生会で金賞を取った場所。

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徒歩の旅 第5回

徒歩の旅 第5回

橋の上から。
今回、徒歩の旅を企画したのは、コワルスキーの橋の写真に触発されて、自分でも撮ってみようと思ったからなのだが、
しょっぱい写真です。。
いや、しょっぱい橋なのかも知れません。
いや、疲労にやられて、おざなりにシャッターを切った結果とか、いくらでも言えます。
いい写真を撮るには、根気とセンスとひらめきが必要かと。

ちなみに、橋の上って、なんであんなにオロナミンCの瓶が割れてんですかね。どこ行っても。

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徒歩の旅 第4回

徒歩の旅 第4回

わが青春のジャスコ。一年間ではあったが、バイトさせていただき、貴重な経験でした。今でもお世話になった方が働いていて、なんだか嬉しくなります。買い物に行けば、必ず同級生に会える。そんな場所です。

思い出に浸っている場合ではありません。ここまで歩いて、まだ全体の4分の1。25分ほど歩きました。脂肪の燃焼が感じられます。

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徒歩の旅 第3回

徒歩の旅 第3回

Iが美術の時間に作った作品を投げ捨てた場所。

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徒歩の旅 第2回

徒歩の旅 第2回

まずは15分歩いてみる事にする。15分と言うのは、今住んでいる綾瀬の駅から自宅までの距離で、一つの目安となるはずである。
15分後には国道125号線に出た。目の前には旧オークが見える。今では娯楽施設になっているが、昔はショッピングモールだった。多分、後にできたジャスコに負けたのだろう。
ここのパン屋は美味しかったのだが。(売り子のお姉さんが、かわいかった。)

ここから、いきなり地獄となった、国道下りにさしかかる。。

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徒歩の旅 第1回

徒歩の旅 第1回

悠久の時を経て、下妻駅に到着。守谷から色々あって一時間半は過ぎたと思う。乗り換えなければとっくに家だし、960円も余計に切符代を払う始末。

気が乗らない。

しかし、歩かなければ帰れないのだ。歩くしかない。
時計は3時半を示していた。

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徒歩の旅 第0回

徒歩の旅 第0回

気が乗らない。

つくばエクスプレスで快適な旅もあっという間に終わり、そのまま乗っていればすぐ実家から迎えが来て、すぐ家だと言うのに、守谷で途中下車し、下妻行きの電車を待っている。言うなれば、うさぎの背中に乗っていたのに、敢えて亀に乗り換えるような感じです。そして、肝心の亀は、まだ来ない。40分待ち。

気が乗らねーな。

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2006年11月 5日 (日)

回送に乗って それじゃ

七国山病院で五月を下ろし、一段落。
『次はどこ行こっか?』
「帰るんだよ。」
『は?』
「は?じゃねぇよ。もう気がすんだろ?早く元に戻せよ。帰りたいんだよ、俺は。」
『そんなに言われてもねぇ。』
“脱線してますから。”
急に現実味のある事を言い出すし。

「もういい。降りる。歩いて帰る。」
“お客さん、、”
「止めるな。」
“切符”

「へ?」

現実。。

上着のポケットをまさぐる。

恵比寿駅→130円区間

なんだこれ?この頼りない切符は。。

『キセルしようとしてた?』
「ちょっ、違いますよ。」
“降りられますよ。”
「え?」
“ギリギリで130円区間ですから。”

よく分からないまま、電車を降りた。病院の窓から、五月がニタニタと笑いながらこちらを見下ろしている。
ふと振り替えると、電車はなくなっていた。そこはただの闇。振り替えると、五月もいない。

あなた、、
あなた、

あなた!

気がつくと、見覚えのある女が、怪訝な顔で俺を覗き混んでいる。妻か。
どうしたの?いままでにない気持ち悪い顔でうなされていたけど。
「夢だったか。」
安堵して、額の汗を拭う。電光案内を見ると 回送 と。顔が青ざめた。
「か、回送!」

あっそ。

「お前は メーテル!?」

そうそう、機械の体を求めてテツローとねって、オイ! あんまりバカな事ゆわせないで、あたしノリツッコミ苦手なんだから。

「だって回送って。」
だから起こしたんじゃない。この電車は大崎止まり。乗り換えないと。

「あっ そ 」

終わり。

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2006年11月 4日 (土)

回送に乗って そんなわけで

「特に行き先がないようなら、東京にしませんか?」
『なんで?』
「、、何となくですけど。」
『安直。』
「は?」
『早く終わらせようとしてる。』
「。。あなたと違って、帰る場所があるんですよ。」
“あの、、”
「なに?」
“妻が入院してまして。”
バイト君なのに妻がいるのか。
『ならそこに行きましょうよ。なんて病院?』
“七国山病院です。”
『あら、なんか知ってるかも。』
“実は、娘が見舞いに行ったまま、どこかで迷子になったみたいで、戻ってこないんです。”
バイト君なのに娘もいるなんて。
『それは大変。名前は?』
“五月です。”
『じゃあ決まりね。行き先は、五月。』
私は突っ込むのが面倒になって、もう黙っている事にした。電光案内が回送から五月に変わった。電車は唸りをあげたかと思うと、脱線し、野をかけ、木々を通り抜け、疾風のように突き進む。やがて、トウモロコシを抱えて、地蔵の前で泣いている、アレを見つけた。
【おとぅさ〜ん】
アレが泣き叫ぶ。
“ごがつ!”
バイト君が叫ぶ。
『感動の再会ね。』
もらい泣くロシア人。

もう終わりましたか?私はすっかりシートに体を預けてダレていたのだが、電光案内が五月から七国山病院に変わるのが見えた。

まだですか。。

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2006年11月 3日 (金)

回送に乗って そのあと

「運転手いないって、じゃこれ、誰運転してんの?」
“まあ、落ち着いてください。”
落ち着けるはずがない。
“時代は平成ですよ、お客さん。”
『せめて21世紀と言ってくださる?』
“機械が運転してるんですよ。自動制御です。”
「そうかい。それは良かった。で、どうすれば止まる?」
“車庫がいっぱいで、受け入れ先が見つからないと、、”
「それは、さっき聞いた。なんとかならないのか?」
“電車でGo!では、そんな操作なかったので、、”
だめだ、この平成育ちは。
『行き先を変えましょうよ。回送をやめて。』
“それはいいですね。それならそこで止まれるはず。”
「で、どこに行く?」
『わたしたちの未来へ』

「。。うまい事言った、とか思ってませんよね?」
『ごめんなさい。』

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回送に乗って そして

“お客さん、困りますよ。”
女性専用車両の向こう側、車掌室から男が叫んでいた。車掌か。やっと話せる人が見つかった。
“回送列車ですよ。なんで乗ってるんですか?”
「遠くてよく聞こえないんです。来てもらえますか?」
“私、こう見えて、男ですよ。女性専用車両はねぇ”
「。。車掌さんは良いんじゃないですかねぇ。。」
“。。車掌に見えますか?”
よく見ると、鉄道会社のロゴが入ったキャップに、同じくロゴの入った白い上着で、鉄道員と言うような格好ではない。
「鉄道マニアですか?」
“いえ。”
「じゃ何?」
“ラッシュアワーの時に、電車に入り切らない客を中に押し込むアレです。”
『バイト君って事ね。』
「バイトなら、車掌の親戚みたいなものだから、女性専用車両入っても良いんじゃないの?」
それじゃあと、バイト男は女性専用車両に入り、こちらに近付いて来た。

“この電車は回送電車なんで、降りてもらえますか?”
「じゃあ、止めてもらえますか?」
“私はバイトなんで。”
「。。運転手に頼んでくださいよ」
“いないんで。”

「は?」

“運転手が運転したくないと駄々をこねるので、運転席に押し込んだら、勢い余って反対側のドアから外に落ちてしまいまして。”

何言ってんの?

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2006年11月 2日 (木)

回送に乗って それから

『ここから先は女性専用車両ですよ。軽はずみに覗かないでくださる?』
中に女が座っていて、バッチリ目が合ってしまった。気まずいとは思ったが、やはり怒られたか。
「あのこれ、回送電車ですよ?」
『だから、女性専用車両ですから。』
「いや、女性専用車両でも回送じゃあ、、」
『じゃなに?卵が先なの?鶏が先なの?アイツがオマエ?』

これはダメだ。
無視しようと思った時、
『ちょっと、答えなさいよ、テツロー!』と。
「は?」
『あなたの事よ、テツロー。』
「じゃあなた誰ですか?」
『見て分からない?メーテルよ。』

。。どう見ても、喪に服したロシア人にしか見えないが。
「あなた、怒られますよ。」
『ごめんなさい。メーテル嘘です。吉田です。』
「どうしてあなたもこの電車に?」
『回送したかったんです。自分の人生を。そしたら目の前に、回送行き の電車が止まったので、夢中で飛び乗ってました。』
「そうでしたか。でも残念です。あなたが乗りたかったのは 回想行き だったのでは?字が違いますね。」
『がふーん』

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回送に乗って

電車に揺られて、気がつくと、乗客は自分一人だった。
よくある事なので、気にしないでいたが、十分、二十分と待っても、止まる気配がない。
窓の外を眺めてみる。家があり、ビルがあり、トンネル、鉄橋、いつものような、いつもでないような、そんな景色が夜の中に浮かんでいる。
眠ってしまったのだろうか。ここはどの辺だろうか。。上ってるのだろうか、下ってるのだろうか。

どこに向かっていたっけ?

家に?会社に?学校かもしれない。

外。やはりよく分からない。いや、ここで冷静になり、電光案内を探す。ドアの上に赤い文字で「回送」と出ていた。思わず笑った。
(俺、乗ってるし)
で、これは、結局、どこに向かうんだ?車庫だろうけど、どこの?
先頭車両に向かう。運転手に会うため。先頭車両は女性専用車両だった。これ以上は行けない。最後尾の車両に向かう。車掌に会うため。最後尾も女性専用車両だった。そんなバカな。

僕はこのまま、こうして黙って座っているしかないのか。。
そんな時、車内アナウンスが入る。
『業務連絡、業務連絡。当車両は、車庫がいっぱいのため、受け入れ先を探しております。』

そんな、バカな。

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2006年10月31日 (火)

願望に埋もれた希望 そして亡き月の王

その国の王は、春が好きだった。穏やかな気候、桜タンポポ名もない野花、鳥たちが囀り、子等が笑う。いつまでも春でいたいと願う王は、四月から四月でいる事にした。四月三十日の翌日は四月三十一日になった。その翌日は四月三十二日、その翌日は三十三日、という具合。
しばらくは心地よい日々が続いたが、四月百日になった頃は、花が散り、鳥は旅立ち、枯草の茶色でそまる寂しい街になっていた。
王は決心し、明日から五月を始める事にした。翌朝、五月一日。茶色の景色の中に、小さく、仄かに輝く緑を見つける。向日葵の芽であった。王はその芽に「希望」と名付けた。

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2006年10月28日 (土)

守りたい彼女

線路に彼女が小さく座り、じっとしている。
私はそれを横目にしながらも、歩いていく。
前方に電車が走ってくるのが見える。ライトがついている。
「そこにいたら危ないよ。」
「早く来なよ。」
と、彼女に話しかける二人の少女は、
見覚えのある白いTシャツに青いジャージ。
母校のものだ。
少女たちの声は次第に高まり、
電車は私の横を風のように通過し、
後方で何かが潰れたような音がしたかと思うと、
女の悲鳴。
振り返ると線路は赤く、肉片が飛び散っている。

目が覚めた。
10:00 a.m.
心臓が高鳴っている。

その場所、彼女が轢かれてしまったその場所は、
私には心当たりがある。
地元の、母校が近くて、私が何度となく通った場所。
肝心の彼女については、全く心当たりがない。
白いワンピースを着て、青白い顔をして、
その表情は、どんな顔をしていただろうか。
しばらく布団の中でぼんやりしているうちに、
私は、彼女を助けたいと思っていた。
場所が分かっているなら、もう一度眠れば、その場所に、
彼女が轢かれる前に戻れるのではないか。
そして私は目を瞑る。心を落ち着かせるようにして。

線路に彼女が小さく座り、じっとしている。
私はそれを横目にしながらも、歩いていく。
前方に電車が走ってくるのが見える。ライトがついている。
「そこにいたら危ないよ。」
と、彼女に話しかけるのは、私。
踵を返し、彼女の元に近づいていく。
「さあ、そこにいたら危ない。」
私は手を差し伸べる。
その時、
ある直感が私の脳裏に走った。
--彼女に触れてはいけない--
どうしようもないと感じた。
話しかけても応じる様子はなく、
かといって、力ずくで排除することもできない。
とっさに、彼女をかばうように、
電車と彼女の間に立ち、盾となった。
電車の音が近づいて、背中に接触した時

目が覚めた。
15:00 p.m.
日差しがまぶしい。

何とか彼女を守りたい。
その場所は知っているし、
彼女も、もしかしたら、知っている。
でも私の頼りない優しさでは、
彼女をどうすることもできない。
のかも、しれない。

(つづく、かも、しれない)

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2006年10月23日 (月)

ゆとりある生活

おばあちゃんの家

今週から、なるべく会社に長居しない事を心がけたい。

会社を6時半に出て、帰りに駅ビルでウィンドウショッピング、

百円ショップなど物色、食料を買って家に帰っても8時半。

なかなかいいぞ。

テレビをチャカチャカ回していると、

酷くみすぼらしい婆様が現れて、釘付けになってしまった。

それが『おばあちゃんの家』と言う映画。

おばあちゃんの家に少年がしばらくの間預けられる、と言うストーリーなのだが、

巻き起こるエピソードが、「あるよなぁ これ」と言うものばかりで、

おばあちゃんにケンタッキー・チキンが食べたいとお願いすると、

鶏肉を自分で煮込んだ得体の知れないものが出てきたりしておかしい。

多感な少年にしてみれば、そういうおばあちゃんの鈍臭い行動が癪にさわり、

何かとおばあちゃんにつらく当たってしまう。

最後は心が通い合うのだが、そういう気持ちは何だか良く分かります。

映画が見れるというのは、ほんと、ゆとりだよねえ。

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2006年10月22日 (日)

今日もヘレン・マニア

奇跡の人 ヘレン・ケラー自伝

ヘレン直筆のメッセージがアメリカの古本屋で売られていて、
目が見えないので文字がズレないように、定規を当てながら書かれているんだと。

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2006年10月21日 (土)

ヘレン・マニア

それにしても実家はやる事がない。
夏川りみなど観ていると、実家に来ているんだなとしみじみする。なだそうそう。

もう少しヘレン・ケラーを語りたくなった。影響されてんのか俺。
ヘレン・ケラーで検索すると、すぐに財団のホームページに引っ掛かる。
こうある。マグカップ(mag)と水(water)が一緒だとヘレンが主張して聞かない。そこでサリバンは他の事で気を紛らわせてから、改めて、マグを持たせてポンプまで連れて行き、水を汲ませ、これが水だと教えると、ヘレンが理解して、マグを落として動けなるほどの衝撃を受け、それ以降、ヘレンが急におとなしくなってサリバンを慕うようになったと。(映画や舞台は一部脚色があるわけです。)
こう読むと、二人とも聡明な人物なんだよね。ヘレンはハーバード大付属の女学校を首席で卒業して、その間もずっとサリバンは通訳をしていたと言うし。そりゃ伝記になりますよ。

そういえば私は、足の指で「チョキ」ができない。ヨガにおいて、足でチョキはウォーミングアップとしてある動きなのだが。私もヘレンのように努力して、チョキを体得したい。

次元が違いますね(-.-;)

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2006年10月20日 (金)

幼稚園の事

幼稚園の事

私は幼稚園では「ほし組」だった。多分、「干し組」ではなく、「星組」である。隣りの組は「つき組」なので、確実に「星組」である。「憑き組」ではないと、思う。
入園式の日、私は間違って、つき組の教室にいた。つき組の先生に連れられ、ほし組の教室に案内されたのを覚えている。
私がノスタルジックな気持ちにとらわれる時、斉藤先生のオルガンの音を思い出す。なんの歌かは忘れてしまったが。
私は今、星になれているだろうか、それとも星屑に紛れてしまっただろうか。落ち込んでいる時はそんな事を考える。
もしかすると、その頃が一番楽しかったのかもしれない。ただし、ろくに記憶が残ってないが。連絡帳には「砂遊びをしない」と書かれている。少し笑える。
私ははじめて会った人には、幼稚園の時に何組だったかを聞くのを楽しみにしている。大抵は植物の名前であり、まつ組たけ組うめ組などと聞くと、差別なんじゃないかと要らぬ心配などしている。

そんなことを書きながら、本日帰郷中。外は霜が降りて来ている。もう寒いな、こっちは。

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2006年10月18日 (水)

早く水を

青山劇場で演劇『奇跡の人』を観た。奇跡の人と言えばヘレン・ケラーの事であり、ヘレン・ケラーと言えば「水」である。ヘレンは「水」と言う言葉を覚える事で、言葉の存在自体を理解し、言葉によって世界を知る事になる。
。。といった内容は、子供の頃に読んだ伝記で何となく知っているのだ。
さて、舞台が始まってすぐ、下手の方にポンプが立っている事に気がついた。
これがこの舞台のゴールだ。。
ヘレンが現れ、サリバン先生が登場し、根気よく言葉を教え続ける事3時間、ついにサリバン先生がポンプに手を掛け、流れ落ちる水の中、ヘレンの手に「water」と綴る。その瞬間、暗闇に閉ざされたヘレンの心に、言葉と言う光が差す事になる。
確かにヘレン役の石原さとみは小っちゃくて可愛かったし、サリバン先生役の田畑智子は良い演技していたが、重要な事はそこではなく、目で見るのに光が必要なように、心には言葉が必要で、言葉が光となるという事だ。
光となる言葉を、私は発したい。
客席にいた堀越のりは確かに可愛かった。

そーゆー事を、発したいのではない。

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2006年10月14日 (土)

地図

(五拾円也-)と筆で書かれた地図は、

大まかに手書きされた東京の地図で、

所々に(俺)と書き記されているのが特徴的である。

「この、(俺)と言うのは何ですか?」

『俺がいる場所さ。好きな場所でもある。』

「この、北に伸びた、頼りない線は?」

「東北新幹線だ。仙台に行く時便利だろ?」


男のまさに今いる場所、隅田川の河川敷の、

川の反対側の部分がまだ白紙のままである。

「この川の向こう側はなぜ白紙なんですか?」

『まだ見たことがないもので。』

「振り返ってみたらどうですか?」

『見てはいけない気がするのです。』

男の背中側、私が目の当たりにしている川向こうは、

野原が広がり、一面に花が咲き、

美しい女たちが舞い、花を摘んでいる。


男に別れをつげ、私は勝鬨橋に一歩足をかけた。

風に乗って、花の香り、女の香りがした。

男は私に背を向けたまま腰を上げて、

どこともない(俺)の場所へ歩き出した。

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